特殊詐欺

特殊詐欺

特殊詐欺とは

特殊詐欺とは、電話を掛けて相手を騙し銀行口座にお金を振り込ませて詐取する振り込め詐欺などの総称。

掛け子、受け子、出し子など役割分担の他、マニュアル、他人名義の口座(もしくは架空口座)、飛ばし携帯、私設私書箱などを使用して組織的に行われる詐欺。

一時期は「オレオレ詐欺」などの名称もつけられていましたが、詐欺の手口が多様化したため現在は「特殊詐欺」という名称が使用されています。

基本的に暴力団や暴力団関係者によって行われる詐欺ですが、若者や少年・少女が犯行に加わったり、「高額バイト」「闇バイト」などで加担する者もいるなど、検挙数が増える一方で被害も拡大するなど社会問題になっています。

また、特殊詐欺で使用されている仕組みは、パチンコ攻略法詐欺、交際クラブ詐欺、競馬情報詐欺、社債詐欺、融資保証金詐欺等にも応用されていると考えられます。

特殊詐欺(振り込め詐欺・オレオレ詐欺)の手口

特殊詐欺は通常マニュアル化されており、以下のような役割分担がされていることが特徴です。

  • 「掛け子」…嘘の電話を掛ける役。指示してお金を振り込ませる場合もある。
  • 「受け子」…詐欺被害者宅を訪問して現金やキャッシュカードを受け取る役。
  • 「出し子」…ATMから現金を引き出す役。

例えば「掛け子」が無差別に電話を掛けて一人暮らしの子や孫がいる親や祖父母に「会社のお金を運んでいたカバンを失くしてしまった。会社にバレたらクビになる。すぐに助けて欲しい」などと告げ、相手を混乱に陥れてお金を振り込ませます。

近年では口座への振り込みの他、現金・キャッシュカードの手渡しでの受け取りや「レターパック」などを使用した郵送による現金受け取り、コンビニで電子マネーを購入させて支払わせる手口などが使用されているようです。

特殊詐欺の対策

特殊詐欺においてターゲット宅を訪問する役割の「受け子」によく見られる特徴を警察が公開していますのでご参考下さい。※イメージですのでこの通りというわけではありません。様々なパターンが考えられます。

警察が公開した受け子の特徴
  • スーツなのにスニーカーを履くなどチグハグ
  • スーツが短い、ダボダボなど体のサイズに合っていない
  • ネクタイが結べていない
  • 社会人にしては明るい髪の色で10~20歳代
  • 指示を受けるため耳にイヤホンを差している、スマホを注視している
  • 伊達メガネをかけていたり、着替えを詰めたリュックを背負っている
  • ピアスをつけている 等

普段スーツを着慣れていない、身なりを整えていない若者のためどこか不自然に見えるということでしょう。

※警察庁・金融庁などのWEBサイトに特殊詐欺の予防対策が掲載されています。

「暴対法」の代表者責任による損害賠償請求

特殊詐欺事件に指定暴力団員が関わっていた場合はその指定暴力団の代表者等に損害賠償できるという法律があります。

(威力利用資金獲得行為に係る損害賠償責任)
第三十一条の二 指定暴力団の代表者等は、当該指定暴力団の指定暴力団員が威力利用資金獲得行為(当該指定暴力団の威力を利用して生計の維持、財産の形成若しくは事業の遂行のための資金を得、又は当該資金を得るために必要な地位を得る行為をいう。以下この条において同じ。)を行うについて他人の生命、身体又は財産を侵害したときは、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律 | e-Gov法令検索より引用

民事訴訟を提起後、和解金によって解決した事例が出ているため、被害金回復の手段として今後かなり有効になると考えられます。

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